《若狭留美考察》過去編

*最新話までの情報(file.1054)をもとに考察


(名探偵コナン97巻File.8 ©︎青山剛昌/小学館)

~17年前の若狭留美について考察~

①羽田事件の当事者
まず若狭留美の記憶の中には、「それでも僕を殺すんですか?」と尋ねる羽田浩司と血を流している羽田浩司の姿がありました。ということは若狭留美は17年前の羽田事件の現場にいたことがわかります。

②羽田浩司の関係者ではなかった
では若狭留美は羽田事件にどのように関与していたのでしょうか?当時現場にいたのはアマンダとその関係者・羽田浩司とその関係者・その他部外者・事件の捜査官しかいません。若狭留美は生前の羽田浩司に「それでも僕を殺すのですか」と尋ねらていることや羽田浩司の角をもっていることから、若狭留美が事件の捜査官として関わったという線は非常に薄い。さらにfile.1052より当時羽田夫妻は「角をもっている人物は犯人しかありえない」と発言していたことが明らかになったため、角をもっていた若狭は事件当時に羽田浩司に帯同していた羽田家の人物ではないことがわかります。つまり若狭≠羽田浩司の関係者であることがはっきりしました。
よって若狭留美はアマンダとその関係者orその他部外者ということになります。

③黒の組織の幹部だった
93巻のテントが燃える事件では、灰原センサーが一度だけ反応しました。それは若狭留美が「失明寸前で義眼になるところだった」という言葉に反応して、ポケットの将棋の駒を握りしめながら感情を押し殺していた瞬間です。将棋の駒は17年前の事件に関する品なので、若狭留美は17年前の羽田事件が起こった当時は組織の幹部だったことを示唆しているのではないでしょうか。
さらに若狭留美は修学旅行編のラストでAPTX4869投与者リストを閲覧して笑みを浮かべているため、若狭はリストの意味を理解しているということになります。リストの意味が理解できるということは、17年前組織が開発した毒薬であるAPTX4869によって羽田浩司が殺害されたことを理解しているということになります。ジンでさえAPTX4869が17年前に用いられていたことは知らなかったため、この事実は17年前に組織の中枢にいた人物でないと知りえない内容です。よって若狭留美は17年前、コードネームが与えられるような組織の幹部であったのではないかと推理しています。
また若狭留美という名前には組織のボスの名前である烏丸が含まれていたり、file.1051で烏という言葉から黒の組織の特徴を連想していることから若狭は組織のボスを認識していると考えられます。

④若狭=浅香(組織のメンバー)
②,③⇒若狭留美はアマンダの関係者かその他の部外者であってかつ組織の人間であったことが結論づけられます。つまり残る候補は失踪したアマンダのボディーガードである浅香と事件に関与していると思われるRUMのいずれかです。ところで現在のRUMは、波戸が「ASACA」という曲を出した時に反応してベルモットにKAではなくCAである理由を探らせたり、羽田事件を独自に調査していた赤井務武に成りすまして3年間かけてMI6に潜入させようとしていたりと羽田事件の火種を消すことにとても慎重になっていると考えられるため現在のRUM=17年前のRUMであると考えられます。ということは、若狭=17年前のRUMとすると、若狭は17年間RUMでありながら事件のカギとなる羽田浩司の角を常に携帯していたということになるため非常に不自然です。よって若狭は17年前RUMではなかったと考えられるため、若狭=浅香で組織のメンバーだったと推理されます。


⑤浅香としての目的
若狭=浅香は当時17年前は黒の組織のメンバーであったと考えられるため、浅香はアマンダ家への組織のスパイだったということになります。浅香はアメリカの大富豪であるアマンダからヘッドハンテイングされたたボディーガードであることから当時アマンダが気に入るほどの武術を持ち合わせていたと思いますが、この点は若狭が卓越した格闘術をもっているから納得がいきますし、アマンダはFBIやCIAに顔が利くのに所属が不明であるということは浅香が黒の組織に属していてそれを隠していたと考えれば合点がいきます。羽田事件では羽田浩司とアマンダが殺されていることがわかるため、この二人もしくはどちらか一方が組織のターゲットだったと考えられますが、アマンダを暗殺することが目的ならばボディーガードに選ばれた時点で殺すチャンスはいくらでもあったと思います。よってターゲットはアマンダではなくてアマンダと交流のあった羽田浩司の方であった、つまり浅香は羽田浩司暗殺を目的として組織から派遣された刺客だったとのではないでしょうか。
当時は羽田浩司が4冠王の人気者で羽田家の人気も高まり、財閥としての力も非常に大きくなっていたのではないかと思うので、それを気に入らなかった烏丸家が手を打ったのだとも考えられます。つまり烏丸家vs羽田家という財閥争いの構図です。

⑥ターニングポイント
(i)アマンダの部屋は全く荒らされておらず、アマンダは殺されていたということがわかっているためアマンダは信用のおける人物に殺された可能性が高いと思われるのでアマンダを殺したのはボディーガードとして信用していた浅香だったのではないでしょうか?若狭が四つ葉のクローバーを捨てた心情が犯人だった教師が言ったセリフ「私は人を殺した悪い人だから、罪を償う前に幸せになっちゃいけない」に重なるものだと解釈すると、若狭が殺してしまった人物=アマンダヒューズだったのではないかと思います。アマンダを殺した目的ははっきりしませんが、ボディーガードとして常に帯同しなくていいように暗殺したなどの本来の目的を果たす手段だったのではないかと思います。

(ii)若狭は血の匂いから羽田浩司の遺体を回想していたり、羽田浩司の遺体を回想して倒れこむフラッシュバックのような行動を起こしていることから羽田浩司が死んでいることは若狭にとって17年間も記憶に残るような衝撃的なことだったと考えられます。ということは若狭=浅香にとって羽田浩司が死んでいたのは想定外のことだった思われるので、羽田浩司を殺したのは若狭ではなかったのだと推理しています。ただ羽田浩司に「それでも僕を殺すというのですか?」と聞いていることから、はじめは羽田浩司を殺す気でいたが羽田浩司のやり取りの中で気持ちが変化したターニングポイントがあったのではないでしょうか?そのきっかけがまだ何かはわかりませんが将棋の格言の真意がカギになっているのではないかと思っています。

(iii)また若狭留美は羽田浩司を回想するフラッシュバックを起こした後で苦しみながら右目を抑えてしゃがみ込んでいたため、この羽田事件で右目を負傷した可能性が高いです。若狭ほどの武術の実力者に対して攻撃を食らわせたということは、只者ではないためおそらく羽田浩司・アマンダ以外に現場にいた人物で若狭と敵対関係にあった人物、考えられるのは羽田浩司のボディーガードだった人物(公安の黒田とか)または裏切った浅香を始末しようとしたRUMのどちらかであると思っています。ここで何かしらの格闘バトルがあったのは確かだと思っています。若狭の体中に線状の傷があることから、これらの傷は刀のような鋭利な刃物による深い傷のように見えるので若狭の右目は剣によってえぐられたときにできたものの可能性もあるかなと思っています。

*若狭は御守りという言葉から羽田浩司が「遠見の角に好手ありってね」といっていたことを思い出したため、若狭は羽田浩司の角が御守りだったことを知っていて、17年間携帯していることになります。何か実用的な意味で持っているのか(指紋がついてるなど)、それともある種の心を込めたものなのか(未練、贖罪、決意など)、難しい謎だなと思っています。その真意を見極めることこそが羽田浩司と若狭留美の謎を解くカギになりそうですね。

⑦逃亡の協力者の影
17年前の羽田事件がターニングポイントになり、浅香が組織を裏切ったのではないかと考察しました。となると浅香は各国の警察組織+黒の組織から追われる立場になっていたと考えられます。これを一人で行うのは卓越した武術をもつ若狭にもほぼ不可能だと思うので、逃げ続けているのならどこかのタイミングで自分を匿ってくれた人物に出会っていた可能性が高いです(組織はまだ「ASACA」に反応していることから浅香を見つけることができていない可能性があります)。ここからはただの予想ですが、もしかしたら匿っていた人物は羽田事件を独自に調査していた赤井務武だったかもしれません。ボディーガードなら武術について長けているのはわかりますが、若狭はコナンよりも高い優れた推理力をもっています。元々若狭が優れた推理力を持っていたということもありえますが、逃亡期間中に達人級の推理力をもっている赤井務武のような人物と行動をともにしていたからという可能性もあるのではないでしょうか。組織がMI6に三年もかけて潜入しようとしているのは、赤井務武が浅香に関する重要な情報をもっていたからとも考えられますし、メアリーは浅香のことを多少知っているような素振りも見せているので浅香はMI6とのつながりがあるのではないでしょうか?

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